3分30秒で読めます! 先週の運営支援ブログ・短縮版(9月8日~9月14日)

 あい和学童クラブ運営法人はブログで、放課後児童クラブ(いわゆる学童保育所)全般に関して提言や意見を行っています。2024年9月8日から9月14日に掲載したブログの内容をご紹介します。興味がそそられるテーマがございましたら、ぜひその日の弊会ブログをご高覧ください。
※基本的に運営支援ブログでは、学童保育所について「放課後児童クラブ」(略して児童クラブ、クラブ)と記載しています。放課後児童クラブはおおむね学童保育所(放課後児童健全育成事業を行っている施設)と同じです。

・子どもの朝の居場所に関してこども家庭庁が調査を始めるとのこと。朝早くから子どもを受け入れる施設が整っていない現状では、朝早くから出勤せざるを得ない親の家庭の子どもを、家で1人で留守番させて登校の時間まで過ごさせる、あるいは夏休みなら児童クラブに1人で登所させることを結果的に今後も強いることになる。その現状が引き続き固定化されることこそこどもまんなかではないはずだが、朝の居場所の整備に反対の声を上げる立場の方は、それでも構わないのか。(9月9日掲載)

・基礎知識シリーズ第2弾の「解雇」。懲戒解雇は、明らかに職員側に非があることをもって実施されることですから、その原因が明確です。つまり、原因が明確でありさえすれば、懲戒解雇に付する手続きを厳格に実施すればまず失敗することがありません。「職員側に非があることを客観的に証明できるだけの証拠を積み重ねる」ということをおろそかにしてしまうと、「原因が明確でない」ということになりますし、「職員側に非があることも明確にならない」ということですから、懲戒解雇を実施することがそもそもできないということです。もちろん職員側に非がなければそれは不当解雇であり、大問題です。(9月10日掲載)

・放課後児童クラブの現場職員(これは本部の事務方の職員でも実は同じですが)を悩ませる、ちょっと大変な仕事の割り振り、担当決め。100のクラブがあれば100のクラブにおける手法があるでしょうが、私が取り入れたのは、労働契約において、最低限行わなければならない仕事を決め、そこに時給を反映させる仕組みです。ある種の「ジョブ型雇用」です。(9月11日掲載)

・2023年夏、プール活動で放課後児童クラブの児童が死亡した事故で施設の元責任者が業務上過失致死罪で在宅起訴されました。現場の責任者が刑事責任を問われる事態になりました。ところで保護者運営または保護者系の事業者の最大の弱点は非常勤の運営役員が多いことです。常に事業内容を詳細に確認し、必要であれば是正の指示を行う体制とは程遠いので、結果的に現場任せになりがちです。本来であれば、事業者が組織全体で事故や問題の発生を防ぐ方策を考えて実行させることが必要なのに、現場任せで、いざとなったらぜんぶ現場の責任だ、ということになりがちだ、ということです。それで、クラブ職員は安心して働けますか?(9月12日掲載)

・放課後児童クラブにおける「スキマバイト」問題。フジテレビが9月12日夕方に放送した「ライブニュース イット」でも、この問題が報道されました。私も有識者としてビデオインタビューを受け、その様子がごく数秒ですが放送されました。在京キー局によって取り上げられたということは、このスキマバイト問題は重大な問題だ、社会の興味関心を集めるだろうと大手メディアが判断したことですから、実に歓迎するべきことです。もっと多くのメディアがこの問題を追及することを私は期待します。この事業者は奈良県香芝市でも同じようにスキマバイトを利用して市議会で市長から不適切と指摘されています。また弊会に寄せられた情報では都内の児童クラブでもスキマバイトを利用しているとのことです。つまり、実は相当根が深い問題であると思われるからです。(9月13日掲載)

・放課後児童クラブを運営する事業者のうち、保護者運営系の事業者に見られることですが、事業の運営側である理事と、事業の監視側である監事が仲良しこよしの関係にあって、その個人的なつながりが業務にも影響し、監事が理事の業務執行をチェックできないという状況になってしまうことがあります。そもそも監事を務める人が理事を何期か務めてその後に回るポジションと化している。こういう組織ではおよそ監事のまっとうな業務が期待できません。名ばかり監事は百害あって一利なし、です。しかも残念ながら監事が監事の仕事を果たしていないとは自覚していない例を私は目の当たりにしています。本当に残念です。(9月14日掲載)

〇3月19日から始めた全国放課後児童クラブデータベースは9月8日から9月14日まで17の市区町村を紹介しました。(紹介済み776市区町村/全1741市町村)

兵庫県宍粟市
愛知県設楽町
宮城県七ヶ宿町
宮城県七ヶ浜町
青森県七戸町
東京都品川区
長野県信濃町
新潟県新発田市
宮城県柴田町
千葉県芝山町
群馬県渋川市
鹿児島県志布志市
東京都渋谷区
北海道標茶町
北海道士別市
北海道標津町
北海道士幌町

〇インターネット上で扱われる、放課後児童クラブに関する質問や疑問に、運営支援の観点から回答する記事を掲載しています。9月14日までに掲載した記事は次の通りです。
学童保育で働くために必要な能力やスキルは何ですか?(9月8日)
放課後児童クラブの保護者で、役員や係を何もやらない人がいます。ずるいですよね?なんとかできませんか?(9月9日)
放課後児童支援員と補助員の違いは何ですか?(9月10日)
放課後児童クラブ(学童保育所)は親の所得で料金が変わりますか?(9月11日)
民営の学童保育のデメリットは?(9月12日)
放課後児童クラブの支援員が厳しすぎます。子どもが怖がっています。(9月13日)
学童保育所の職員は、過去に性犯罪をした人でも採用されやすいと聞きましたが本当ですか?(9月14日)

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 放課後児童クラブについて、萩原なりの意見をまとめた本が、2024年7月20日に寿郎社(札幌市)さんから出版されました。本のタイトルは、「知られざる〈学童保育〉の世界 問題だらけの社会インフラ」です。(わたしの目を通してみてきた)児童クラブの現実をありのままに伝え、苦労する職員、保護者、そして子どものことを伝えたく、私は本を書きました。学童に入って困らないためにどうすればいい? 小1の壁を回避する方法は?どうしたら低賃金から抜け出せる?難しい問題に私なりに答えを示している本です。それも、児童クラブがもっともっとよりよくなるために活動する「運営支援」の一つの手段です。どうかぜひ、1人でも多くの人に、本を手に取っていただきたいと願っております。注文は出版社「寿郎社」さんへ直接メールで、または書店、ネット、または萩原まで直接お寄せください。お近くに書店がない方は、アマゾンや楽天ブックスが便利です。寿郎社さんへメールで注文の方は「萩原から勧められた」とメールにぜひご記載ください。
(関東の方は萩原から直接お渡しでも大丈夫です。書店購入より1冊100円、お得に購入できます!大口注文、大歓迎です。どうかご検討ください!事業運営資金に困っている非営利の児童クラブ運営事業者さんはぜひご相談ください。運営支援として、この書籍を活用したご提案ができます。)

※あい和学童クラブ運営法人では、学童保育所に関わる方々への学童保育所基礎知識や組織運営に関する相談受付、講演、研修講習、取材対応が可能です。運営事業者に第三者の有識者理事・監事で加わることで運営を支えることが可能です。「学童保育とは、こういうところ」という市民、保護者向けの講演や、放課後児童クラブについて行政担当者・議員への勉強会講師のご依頼、大歓迎です。学童保育に関するどんなことでも、まずはお問い合わせください。
 メールアドレスは、info@aiwagakudou.com  になります。