3分で読める今週の「運営支援」ブログ(5月19日~5月25日)

 あい和学童クラブ運営法人はブログで、学童保育(所)への提言や意見を行っています。2024年5月19日から5月25日に掲載したブログの内容をご紹介します。興味がそそられるテーマがございましたら、ぜひその日の弊会ブログをご高覧ください。
※基本的に運営支援ブログでは、学童保育所について「放課後児童クラブ」(略して児童クラブ、クラブ)と記載しています。放課後児童クラブはおおむね学童保育所と同じです。

・ 児童クラブにおける情報は一切、外部に知らせてはならないと厳しい態度の事業者、企業があります。当然、個人情報は法令上、守るのが当然であり、また経営上の機密情報は守秘義務が適用されて当然です。しかし私は、「全体の利益、公共の福祉を総合的に判断した結果、外部に公表されてもやむを得ない情報はある」と考えます。「児童クラブの内部で、職員による一方的な子どもへの虐待若しくは虐待に相当する行為が行われているという状況を、市区町村の担当課や児童相談所、警察、法務局の人権相談、弁護士会などに相談、通報、通告すること」は、許されるものと考えます。結局のところ、「ひどい運営をしている」事業者は守秘義務を、ひどい運営の内実をバラされたくないという目的に利用しているのです。(5月20日掲載)

・こども家庭庁が公開した放課後児童健全育成事業に関するQAで留意が必要な項目があります。放課後児童支援員等処遇改善等事業に関して、「賃金改善額の算定方法等」に関する部分のQAです。最低賃金の上昇等に伴う賃金改善分(ベースアップ分)は、当該事業における賃金改善には含めないものとする、とされました。つまり、最低賃金額を基本給にしていると、処遇改善の補助金対象外ということです。(5月21日掲載)

・令和6年度(2024年度、行政資料なので元号表記とします)の放課後児童クラブへの補助金は、なんといっても常勤2人分への新たな補助金が注目でした。交付要綱には、655万2000円で提示されました。公開されたQAには、1週間における総開設時間の8割以上を勤務している者を常勤とする、とあります。その時間の上限は40時間とされています。つまり、週の所定労働時間が40時間であれば問題なく常勤職員であり、この新たな補助金の対象です。学校の授業がある日において、月~金が午後2時から午後7時までの開所、つまり1日5時間で合計25時間開所、土曜日が午前7時から午後7時までの12時間開所の場合、(25+12)÷7(or6?)、の式の数値によるものとなるでしょう。7日の場合は1日5.28時間ですし、6日の場合は1日6.16時間になります。いずれにせよ、週30時間~32時間の週所定労働時間であれば、この補助金の対象となるでしょう。(5月22日掲載、26日追記)

・放課後児童クラブの事業者には、週の法定労働時間の上限を44時間に設定している事業者ががあります。これは、労働基準法における「特例対象事業」(週40時間ではなく週44時間まで労働させることができる)に、放課後児童クラブが含まれるという解釈によるものです。しかし、特例対象事業は「児童福祉施設」は含みますが、放課後児童クラブは児童福祉法における児童福祉施設ではありません。よって、明確に、特例対象事業に含まれるとは言えません。これは未払賃金の発生に関して重大な問題です。結局、児童クラブが、あいまいな位置付けにあるから、こういう問題が生じるのです。(5月23日掲載)

・児童クラブに関して困ったことを受け止める相談窓口は、あるようでありません。個別の案件に対応する窓口があっても、士業の方や顧問といってもいつ何時でも即座に対応してくれるとも限りませんし、児童クラブの実態や特質に詳しくない方々では、一般的なアドバイスについては万全でも、より具体的に、「痒い所に手が届く」アドバイスや指南については実のところ、なかなか思うようなものが得られないことが往々にしてあります。今こそ、児童クラブの相談事を受け止める「学童保育110番」が必要です。(5月24日掲載)

・ 児童クラブにおける所外活動では、職員(つまり事業者)は必ず下見を行う、下見を行うことを義務とし、下見を行っていない所外活動は絶対に許可しないことです。普段から外遊びで利用しているクラブの近くにある公園や小学校の校庭の利用の際にもあてはまります。遊具を点検する、ハチの巣がないかどうか点検する、日陰の確保を行い外気温や湿度をこまめに測定する、不審者の早期発見に留意するなど、子どもの負傷や疾病、事件事故につながる要素をなるべくゼロに近づけるよう職員は常に行動することです。それを怠った場合は、重大な結果を招くことになりますよ。(5月25日掲載)

・3月19日から始めた全国放課後児童クラブデータベースは5月19日から5月25日まで、以下の37市区町村を紹介しました。
福岡県粕屋町
埼玉県加須市
秋田県潟上市
群馬県片品村
大阪府交野市
千葉県勝浦市
徳島県勝浦町
東京都葛飾区
秋田県鹿角市
福井県勝山市
福島県葛尾村
奈良県葛城市
和歌山県かつらぎ町
沖縄県嘉手納町
兵庫県加東市
宮崎県門川町
大阪府門真市
千葉県香取市
石川県金沢市
大阪府河南町
岐阜県可児市
愛知県蟹江町
栃木県鹿沼市
岩手県金ケ崎町
山形県金山町
福島県金山町
鹿児島県鹿屋市
石川県かほく市
山形県河北町
福岡県嘉麻市
岩手県釜石市
千葉県鎌ケ谷市
神奈川県鎌倉市
愛知県蒲郡市
高知県香美市
兵庫県香美町
宮城県加美町

※あい和学童クラブ運営法人では、学童保育所に関わる方々への学童保育所基礎知識や組織運営に関する相談受付、講演、研修講習、取材対応が可能です。運営陣に第三者の有識者理事・監事で加わることで運営を支えることが可能です。「学童保育とは、こういうところ」という市民、保護者向けの講演は大歓迎です。学童保育に関する職員、保護者の方の個別の相談には原則、無料で応じております。お気軽にお問い合わせください。学童保育に関するどんなことでも、まずはお問い合わせください。
 メールアドレスは、info@aiwagakudou.com  になります。