2023年度上半期の運営支援ブログ:アクセス数上位3件を順次、加筆して再掲載します:今回は第1位!

 学童保育運営者をサポートする「あい和学童クラブ運営法人」代表の萩原和也です。子どもの育ちを支える学童保育、保護者の安定した生活を支える学童保育、そして社会を支える学童保育を支援する「学童保育運営支援」の重要性と必要性、学童保育のあらゆる問題の解決を訴えています。

 当ブログは昨年12月から、ほぼ平日に学童保育の運営に関する案件でブログを投稿しています。2023年の上半期が過ぎたこともあり、これまでにアクセスが多かった記事を順次、加筆の上、再掲載していきます。

 本日はアクセス数第1位の紹介です。8月5日に投稿した「緊急投稿。学童保育の世界を揺るがす非常事態です。清廉潔白を証明するためにも補助金に関し徹底調査を行おう。」です。あってはならない補助金の不正申告疑惑に関して、きっぱりとした態度で臨むべきことを訴えました。今に至るも多くの閲覧があります。

(投稿記事)本日8月5日は土曜日ですが、緊急にブログを投稿します。8月4日21時30分に、朝日新聞が「労働者協同組合ワーカーズコープ・センター事業団」の委託費過大受給の疑いがあるとして、ネット配信した記事があまりにも衝撃的でした。この記事は有料配信記事であり、わたくしはそのすべてを読んだわけではないのですが、公開されている部分だけでも、同事業団は新宿区、荒川区、台東区、足立区の施設で、職員数を水増しするなど虚偽の報告を行っていたことが、同新聞社の取材で分かったと報じられています。
 この事態を受け、同事業団は、第三者調査委員会で事態を解明するとのことです。

 同事業団については、新宿区において6月下旬、児童クラブの職員数水増しが明るみになったものです。同事業団は多くの地域で児童館や学童保育所をアウトソーシングで受けているので、事態の拡大があるのかどうか懸念されていましたが、現在のところは、残念な事態に展開しつつあるようです。

 同事業団は、学童保育の世界で特に運営、経営に携わっている立場ならある程度は知っているかと思いますが、事業規模も大きく、実績もあり、安定して児童福祉の事業を行っているというイメージを持たれています。事業規模が大きいだけに職員募集には苦労しているという話は当然ありましたが、それはどの運営主体でも同じこと。いわゆる業界大手の事業者が、まさか補助金の過大受給=不正受給を犯している可能性があると報じられたことは、大きな衝撃をもって学童保育の世界で受け止められたでしょう。

 一方で、全国どの地域でも、人手不足がはなはだしく、また、人を雇おうにも十分な人件費を用意できずになかなか人を雇えない、という状況が長年続いています。それは事業規模の大小にかかわりなく、苦しい問題となって存在しています。
 もちろん、だからといって架空の職員数を計上することは犯罪行為になります。絶対にあってはなりません。同事業団には、すべての事業所において、過去にさかのぼっての徹底的な調査を行って、不正な行為があったのかどうか、あったならその原因とどのように不正行為が行われてきたのか、その実態を明らかにしていただくことを切に希望します。

 と同時に、全国のすべての学童保育所の運営主体に対して、国や自治体による早急なチェックが必要だと弊会は主張します。人手不足で苦しい状況は同事業団だけではないのは前述の通り。全国のいたるところで、破竹の勢いで事業規模を拡大している営利企業も増えています。学童業界の片隅ですが身を置く者としては、どうやって職員を確保しているのかが不思議なほどの勢いでの事業展開をしている事業者もあります。

 学童保育に関する補助金には、運営費の補助のほか、長時間の開所に対するもの、開所の日数に関するもの、障害児受入事業に関するもの、処遇改善等に関するもの、資格保持(キャリアアップ)に関するものなど、様々な分野があります。とりわけ運営費補助は、有資格者を含めて職員配置が条件通りになされていないと交付が認められないものです。また、長時間の開所や開所日数に関する補助金については、児童が登所しないから臨時に閉所したときの扱いなどで、補助金の対象になる場合とならない場合があります。そういった細かな条件をしっかりとクリアしているかどうか、国や行政は、全国の運営主体(それには当然、公設公営の場合は自治体が調査対象となります)に対しての緊急かつ徹底的な調査を行うべきであると、弊会は訴えます。

 全国の事業者は、そうして徹底的に調べられることで、結果として不正受給や違法行為はなかったと、清廉潔白であることを証明したらいいのです。

 補助金はもちろん、国民の税金です。1円たりとも不正に使われてはなりません。学童保育の世界に対する社会の信頼をしっかりとしたものにするため、補助金に関する徹底した調査は行われるべきです。その上で、その補助金の額では運営をするのが大変厳しいということも判明したら(というか、すでに明らかではありますが)、補助金の増額なり、交付要件の緩和なりを国や行政、そして社会に強く求めていけばいいのです。不正はあってはなりません。いかなる理由であれ。しかし、不正の温床となっているものが仮に過酷な構造による問題だとしたら、その構造を変えなければなりません。

 まずは、信頼をしっかりとしたものにしましょう。 
(以上)
 この事案については今も調査が続いています。どんな事情があっても、組織運営を担う者が補助金の不正受給に手を出してはいけません。社会からの失墜を信頼します。学童保育の世界は現実的にまだまだ社会的評価が低いのです。このような状態で、補助金の不正受給や支援員の子どもへの不適切な行為などがあっては、社会的評価が向上するどころかますます低迷するだけです。誠実に黙々と、社会からの評価の向上に努めましょう。運営者は、補助金の受給の仕組みもしっかり学び、過失による補助金の誤った交付も起こさないように努めましょう。

 「あい和学童クラブ運営法人」は、子育て支援に重要な学童保育の発展と制度の向上を目指し、種々の提言を重ねています。学童保育の運営のあらゆる場面に関して、豊富な実例をもとに、その運営組織や地域に見合った方策について、その設定のお手伝いすることが可能です。

 育成支援の質の向上に直結する研修、教育の機会を提供するとともに、個々の学童保育所運営者様へ、安全安心な子どもの居場所づくりとその運営手法において、学童保育組織運営について豊富な経験を持つ代表が、自治体や学童保育運営事業者に講演や具体的な助言、アドバイスを行うことが可能です。もちろん、外部の人材として運営主体の信頼性アップにご協力することも可能です。

 子育て支援と学童保育の運営者の方、そして行政の子育て支援と学童保育担当者の方、ぜひとも子どもたちの安全と安心を守る場所づくりのために、一緒に考えていきましょう。どんなことでも「あい和学童クラブ運営法人」に、ご相談ください。子育て支援の拡充に伴い、今後ますます重要視されていく子どもの居場所づくり事業の充実のため、一緒に取り組んでいきましょう。

 (このブログをお読みいただきありがとうございました。少しでも共感できる部分がありましたら、ツイッターで萩原和也のフォローをお願いします。フェイスブックのあい和学童クラブ運営法人のページのフォロワーになっていただけますと、この上ない幸いです。よろしくお願いいたします。ご意見ご感想も、お問合せフォームからお寄せください。出典が明記されていれば、当ブログの引用はご自由になさってください)