放課後児童クラブと地域社会との関係を考えてみます。児童クラブは地域活力を生み出す人材のゆりかごになれる。下

 放課後児童クラブ(学童保育)運営者をサポートする「あい和学童クラブ運営法人」代表の萩原和也です。放課後児童クラブ(いわゆる学童保育所)は、運営の形態によって、そして任意性の配慮を欠かさないことで、協働の考え方をごく自然に身にまとった保護者が現れます。まるで、協働を支える人材のゆりかごのような存在が児童クラブです。運営支援が考える、協働を支える児童クラブとはどのような児童クラブでしょうか。
 (※基本的に運営支援ブログでは、学童保育所について「放課後児童クラブ」(略して児童クラブ、クラブ)と記載しています。放課後児童クラブはおおむね学童保育所と同じです。)

<児童クラブのすべてが、ゆりかごになれるわけではない>
 前回のブログでは、協働の考え方を自然に身に付けた人材を児童クラブが生み出すにあたって留意すべきことを列記しました。再掲します。
・任意性を絶対的に大事にすること。無理強いしないこと(=保護者会活動、保護者による活動を強制しないこと)
・参加しない人、加わらない人を不利益な立場に追い込まないこと
・参加しない人や加わらない人にも、協働活動の利益はしっかりともたらすこと
・協働活動の利益を受けることを続けていくうちに、参加しない人や加わらない人の考え方が変わる可能性があること

 上記4点を考えない保護者の活動を、半ば強制するような児童クラブでは、とても「他者と一緒に活動すること」の価値を理解できる人が増えません。今まで違う価値観だった保護者が転向することもないでしょうし、むしろ、「他の人と一緒に活動して子どもたちが喜ぶことをするのが好きだったのに、もう嫌になった」と逆転向する保護者を増やすことになるでしょう。

 運営の形態別に示していきましょう。
「保護者会運営、運営委員会運営のクラブ」=もとより、保護者同士で児童クラブの運営に挑まなければならない形態です。まさに否応なく協働を余儀なくさせられています。嫌な協働ですね。任意性を導入しようがないと理解されていますが、そうでしょうか。クラブ運営の重要な方針はすべての保護者が賛否を投じることができる制度の保障が必要ですが、通常の児童クラブの運営に際しては、保護者の中で、任意に事業運営活動に身を投じても良いという人をなるべく選び、その人たちで構成する役員会におおむね一任する形態を取る、そしてその形態を継続していくことで、「事業執行を一任された人たち(=役員たち)が運営を担う形態」に、緩やかに移行することができるでしょう。そして、「事業の見直し」は常に行いましょう。活動の取捨選択が自分たちでできる利点があるのです。なぜなら自分たちが利用者でありながら運営主体でもあるのですから。その利点を大いに生かして、必要な活動を状況に即して取り入れるとともに、効果があまり期待できない活動は遠慮なく取りやめる、廃止することもできます。その際に、「必要なことは? もういらないことは?」というテーマで保護者同士で話し合うことが重要です。その話し合いこそ、「他者と一緒に考える」出発点ですから。

「NPO、一般社団法人など非営利系のクラブ」=運営に当たるメンバーや役員が保護者から強制的に選ばれている場合は、上記の保護者会運営と同じになります。運営従事者、役員が保護者が任意で就くことを保障している場合は、協働の考え方を自然に身にまとう保護者を生み出せる可能性が最も高い運営形態になります。こういった非営利団体は、本来は、共に目標の実現に対する共通理解を持つ者同士が集まって構成される、つまり協働の考え方の下地を持っている人たちが組織を構成しているのです。児童クラブを運営する非営利系法人は、もとより事業系非営利団体であって、つまりそれは、理念を同じくする人たちではなくて事業を利用する又は利用しなければならないという事情において共通する保護者たちが意図せず(つまり、無理やりにでも)に結集する機会に追い込まれている、という事情があります。大事なことは、本来の事業形態が任意で結集した人たちによって行われるという形態であるがゆえに、ともすれば、事業系非営利団体では任意性が確実に保障されているかどうかが、あやふやにされがちであるということです。保護者にとって(それはおおむねこどもにとっても)利益のあることをするのだから、誰もが活動に向き合わなければだめよ、という教条的な雰囲気にも支配されがちです。その点をしっかり踏まえての運営をすれば、協働の人材を生み出すゆりかごになれる可能性があります。
 なお、非営利系の児童クラブであっても、法人としての形が非営利法人であるだけで実際は事業規模の拡大を追い求めることで売上高、利益の拡大を最優先とする場合は、上記とは異なります。いくつか存在する非営利法人の広域展開事業者には事業規模の拡大が売上規模の拡大を追い求めている結果としか思えない事業者が見受けられます。そのような事業者は、次の営利企業運営のクラブに該当します。また、保育所などを運営する社会福祉法人が運営する児童クラブにおいては、保育所の卒所児童のみを対象に低学年だけの受け入れを行う児童クラブがありますが、そのような児童クラブは地域社会との連携を児童クラブというよりも保育所や認定こども園を通じて行う場合もあるでしょう。

「株式会社など営利企業運営のクラブ」=基本的に、協働の考え方とは相反する運営の形態です。少ない経費で最大限の利益を確保することが事業者として必要な行動原理ですから、保護者と職員が何度も集まって話し合いをして決めていく、合意形成をしていくような方針決定の形態では、時間も経費も多めに必要となります。コストカットの対象として真っ先に挙げられるものです。事業者が決めた方針に従って、方針を逸脱する活動は極力行わずに、粛々と日々の業務をこなすことで、余計なコストを費やさずに済むのですから、「人と会って話す時間(場合によっては飲み食いする時間)」を協働の要素そのものとする協働の活動とは、相性が悪いのです。
 しかしそれは絶対的ではありません。保護者の自主的な活動を応援することに理解のある企業や、地域社会との連携によって活動の幅を広げることに価値を見出せる企業、あるいは一定の役職者に権限を委ねてあってその者が保護者同士又は保護者と地域との協働に理解がある場合は、営利企業運営のクラブであっても協働の考えを身にまとった人材を生み出すことができるでしょう。

「公営クラブ」=事業者である役所次第ですね。公営の形態は事業に必要な業務の大なり小なりを保護者会に任せている、委任している場合が往々にしてあります。おやつ代の徴収がその最たるものです。行政が本来やるべきことを保護者たちの集まりがやっていることは形態としては協働ですが、無理やり課しているので、中身は協働とは正反対にありますね。もったいないことです。つまり、嫌々ながらやらされることで自己の利益を損ねる(自分の時間が削られる、意に反することをさせられることによる不満の蓄積)体験をさせられたことで、みんなで一緒に考えて活動する楽しさからますます遠ざけられてしまうのです。公営も上記の営利企業同様、絶対的に協働の考え方を保護者に育てることができない仕組みではないはずです。むしろ、自治体が関与している地域コミュニティとの連携(自治会、青少年育成団体、青少年健全育成推進員、こども会、交通安全母の会、など)を行政が上手に構築することができるのですから、その仕組みを上手に利用することが重要です。

<協働の考え方を促す大事な存在>
 児童クラブを利用して、保護者と何らかの活動をしていけば、ごく自然と保護者が協働の考え方を身にまとうとは、私は考えていません。そんな容易なものではありません。触媒か、はては策源地か、「仕掛け」が必要です。

 仕掛けその1は「児童クラブの職員の働きかけ」です。ずばり、保護者同士を(ごく自然にそうなるように、意図的に装える)連携させることを得意とする児童クラブ職員が、児童クラブにおける保護者同士の関わり合いについてその舞台装置を作り、職員が考えた筋書きに従って(知らず知らずのうちに)保護者が他の保護者、または職員と、一緒に物事を考えていくような舞台に上げて保護者を動かしていく、演じさせていくのです。つまりはディレクター、演出家といえるでしょうか。これができる児童クラブ職員になるには、協働の考え方を理解し、かつ、その価値を認めていることが前提となり、その上で、保護者同士を動かしていく能力、会議で言えばファシリテーターとしてふるまう能力を持つことが必要です。これは私は確認していることです。保護者同士を上手に連携させることができる児童クラブ職員を何人も目の当たりにしてきましたが、そのような職員がいる児童クラブは例外なく、地域と連携して活動することに長けています。熱心であるかどうかはともかく、上手に地域の活動に参加してきていました。
 児童クラブの職員こそ、優れたファシリテーターである必要があり、ボランティア・コーディネーターの能力を磨く必要があります。児童クラブの職員には早期にこの2つの能力を育てる研修を受けさせる必要があると運営支援は強く訴えます。それはつまり、児童クラブの運営事業者にこそ、地域社会との連携が必要だという理解を当然に持たせることにほかなりません。その必要性を理解すれば、先の2つの能力を磨く必要があることは容易に導くことができる結論だからです。

 仕掛けその2は、行政の姿勢です。仕組みを整え、カネも必要に応じて用意することです。児童クラブの運営を単に企業に丸投げにしていては、企業は(契約もしくは仕様書の内容を遵守した上で)その行動原理である利益の確保を最重要目標として行動します。協働を理解する保護者の育成など業務外です。よって行政が、業務委託契約なり仕様書なりに、地域社会との連携、協働活動を必要なものとして盛り込むことが大前提となります。もちろん、行政が、「児童クラブとその保護者たちが地域社会で地域の人たちと一緒に活動することが、地域社会の安定や活性化にどれほど重要なのか」という価値を理解することです。協働を推進する行政の組織や外郭団体は通常の自治体なら設けていますが、その組織や団体の活動を理解し、予算を投じ、協働の活動を推進することを行政が業務とすることです。

 仕掛けその3は、地域社会が児童クラブに抱く考え方の丁寧な形成です。これは行政にも求められます。はっきり申し上げると、今の地域社会で活動の中心となっている世代は、もれなく高齢者世代、シルバー世代です。児童クラブについては「子どもの預かり場」という認識に留まっていると言っていいでしょう。「大人の言う事がきけないガキは一発二発ぶん殴ればいい」程度の考え方の方が相当おられる。そのように育てられた世代でもあります。その上さらに、なんでもかんでも地域の為に尽くすのは、奉仕するのは当然だ、献身が足りないな今の若い者は、という考え方のご年配の諸氏が多いのですね。それでは、今の若い子育て世帯は、一緒に活動しようと思いません。
 地域社会で種々の活動に従事する方々に、丁寧に児童クラブの任務、使命と実情を説明して理解を育てる努力が必要です。これは地域の自治会、社会福祉協議会、青少年の育成団体に求められる努力です。「地域の子どもたちにとって良いことをしているんだから、親ならば参加して当然」では、せっかく児童クラブの側が協働の意識を育てつつある保護者を生み出していっても、あっというまに地域社会の古いしきたり、考え方によって潰されてしまいます。朝の登校時の旗振り当番は保護者なら参加して当然だ、ではないのです。出勤時間を無理やり変更した保護者が勤め先でその変更が原因で社内における評価が下がって報酬額にも影響するとしたら、「良いことをしたんだからそれぐらいは我慢せよ」ではダメなのです。児童クラブの保護者には得意な分野も苦手な分野もあること、本来の生計を立てている活動に深刻な影響を及ぼすような活動は無理強いしないということさえ地域社会の活動推進役が理解してくれればいいのです。そういう理解を求めるには、ぜひこの運営支援をご活用ください。講演のお時間をいただけますれば、児童クラブに関して丁寧に説明申し上げますよ。

<4つの存在形態で、どれを目指すか>
 初回(1月14日掲載)で、児童クラブと地域社会をそれぞれ縦軸、横軸として考えてみましょうと記しました。分布図のような考え方です。その一部を再掲します。<児童クラブと地域社会との関係性を図表で示すとして、児童クラブを縦軸、地域社会を横軸にして考えます。縦軸(児童クラブ)は、「質の高さ=例えば、子どもの育成支援の充実の具合、保護者の利便性の具合、職員の雇用労働環境の充実の度合い、継続かつ安定して事業活動ができる事業者の安定性の度合い」の高低で示すことができます。横軸(地域社会)は、「活動の充実=例えば、公共、福祉の面で地域住民による共助の充実の度合い、イベントなど地域の活力、住みやすさ向上による人口の維持または増加、地域経済の持続的な発展、防災活動の充実、防犯面の安心の度合い」の高低(実際は左右、右に行くほど充実の度合いが高い)で示すことができます。
 つまり、右上の範囲が「児童クラブの質が充実し、地域社会の活動が充実」の区分になります。右下は「児童クラブの質は充実していないが、地域社会の活動は充実」になり、左上は「児童クラブの質は充実しているが、地域社会の活動は低調」になり、左下が「児童クラブの質は充実せず、地域社会の活動も低調」、ということになるでしょう。>

 右上の範囲のところ、「児童クラブ、地域社会、ともに充実」は、児童クラブにおける育成支援が充実して保護者が協働の考え方を身にまとい、地域社会と上手に連携して共に活動する局面が増えている状況です。ここを目指しましょう。

 右下の範囲とはどういう状況でしょう。縦のx軸がマイナス、つまり児童クラブの活動が充実していない状況ですが、地域社会との活動ばかり組み込まれていて保護者が無理やりに、係を決められて強制的に地域の活動に従事「させられて」いる状況が当てはまるでしょう。児童クラブでその係を決めるときはくじびきや点数制、じゃんけんなどですね。保護者の誰もがやりたくない、そんな活動への参加は止めてしまえばいいと思っているのに「昔からやってきたことだから」「地域社会との連携は児童クラブに必要です」と理由を強制的に受け入れさせられている状況でしょう。地域社会の側も児童クラブの保護者の人数を当てにしています。児童クラブに抜けられたら困る。そのような状況はまだまだ多いのではないでしょうか。

 左上の範囲とはどういう状況でしょう。児童クラブの内容、活動は充実しているが地域社会との連携が考慮されていない状況であると私は定義します。例としては、株式会社や学習塾、スポーツクラブや英会話教室が手掛ける児童クラブにありがちでしょう。児童クラブの子どもたちには、事業者が自負する充実したプログラムやスケジュールを課していて保護者も満足している。子どもも、それなりに楽しんでいる。しかし活動が事業所内で行われる範囲を想定している限り、活動は終始、児童クラブの中だけで留まります。自分たちの活動だけで十分に満足している、潤っている以上、わざわざ時間と費用のコストを費やして地域社会と連携する手間暇を確保する必要性は感じられないでしょう。今の児童クラブはこの範囲に位置する児童クラブが増えていると私は感じています。保護者が地域社会との縁や、ゆかりを感じることなく生活している人がほとんどである以上、なおさらです。

 左下の範囲は、とても残念な状況ですね。児童クラブも十分にその機能を果たしていない。地域社会との関わりも薄い、あるいは存在しない事態です。保護者が運営に加わっている事業形態でも、この範囲に属する可能性は大いにあります。つまり、保護者が無理やり、嫌々ながら運営をしている。あるいは運営に関わるのが嫌なのでクラブ職員に任務や責任ですら丸投げしている。負わされた職員はたまったものではありません。日々の育成支援も保護者の理解や協力が得られず、お客様化した保護者からは文句や利便性向上の要求ばかり突き付けられ、とても育成支援の質の強化を目指そうという状況にならない。そんな状況で地域社会との連携、つながりを構築するなんて無理のまた無理の話です。こういう状況にあるクラブは、決して少なくないでしょう。企業運営する児童クラブにも、その可能性は多いにあり得ます。

 右上の範囲に位置できるように、児童クラブの運営側(職員)、行政、地域社会それぞれの行動が必要です。特に児童クラブの側は、決して無理強いせず、出来る範囲のことから、ゆっくりとごく自然(を装ってでも)と保護者が一緒に考えてみる機会を作ること。それに参加しない保護者がいてもいい。そのうち参加してくれる人が現れるかもしれない。現れなくてもいい。100人の保護者がいたら、協働の考え方を身にまとって地域社会にデビューする人なんて、数人いれば良い方だと考えましょう。児童クラブの世界は、いつも白黒をはっきりさせる、ゼロか100か、という思考に陥りがちですが、その思考のクセは止めましょう。

 <最後に>
 児童クラブは行政が必要に迫られて設置するものです。ただ設置すればいいというものではないことを行政側は理解しなければなりません。ここが欠けているのではないかと思われる事例が続発しています。一方的な補助金のカット、減額はその最たるものです。児童クラブの事業の質の充実や、児童クラブが地域と連携した活動を充実させるにはカネが必要。仕組みが必要。活動を正当化させる根拠も必要です。児童クラブが充実し、地域社会と共存共栄している状態は自治体にとってもメリットが多いはずです。人口の流出を防ぐ、あるいは子育て世帯の転入超過を招く可能性があります。自治体への評価、価値が上がることは、消滅可能自治体として不名誉な騒がれ方を余儀なくされた自治体にとっては極めて必要なことでしょう。児童クラブ「だけ」が、自治体の価値を上げる要素ではありませんが、とみに重視される子育て支援の中では児童クラブは大変大きな存在になっています。なにせ、小学1年生の2人に1人が利用する仕組みです。地域によっては1年生のほとんどが児童クラブに入所しているのです。
 児童クラブを、良い意味で活用して地域の活性化にもつなげていく、そのような新たな街づくりを、自治体にはぜひ、考えてほしいのですね。

 先日の旧ツイッターに、目を疑うような投稿がありました。それなりに社会的地位を手にした企業人の投稿のようでした。あまりにもすごい内容でしたのでそのまま引用するのは控えますが、「市役所とか区役所のお世話になったこと、ほぼない」として、登記や住民票のときしか利用していない、体感の80%ほど支払うサービスは受けていない、警察は増員も必要だけど役所や地方議員は不要、とする投稿です。
 このような理解を持つ人が、実はあまりにも増えているんだろうなと私は感じます。こう投稿した方の見識は当然疑いますが、その方だけの属人的な問題ではなく、実はもうこの社会には同じように思っている人だらけなのだろうというのが私の理解です。「目に見えない」ことを信じない、感謝できないということではありますね。児童クラブの世界でも、「あそび」に関する理解が保護者や行政にも極めて乏しいのは、目に見えて分かりやすいリターン、利益や果実が実感しにくいことなのでしょう。滋養みたいなもので、じっくりと土台、素地、下地、基礎を作ることこそ大事である、ということを軽視している理解の広まりや風潮は、この国の社会を根本から崩壊させることになるでしょう。大学の基礎研究のあまりの軽視、博物館への予算をまったく増やさないこの国の姿勢、司書や学芸員へのあまりの劣悪な待遇の放置は、「目に見えて分かりやすいこと」への投資しか重要視しなくなった、この日本社会の最も悪しき病巣だと私は感じています。
 行政サービスに関するあまりにも軽薄な感想は、この国の社会を成す人々の本音の、氷山の一角でしょう。

 児童クラブもまた、子育て世帯の日常を支える重要な社会インフラです。地域社会にしっかりと根付いて充実した活動を行うことができれば、健全な子どもの育成に資することで地域社会の発展に地道に貢献することでしょう。そのことの理解を是非、この国の社会は持っていただきたいと、我田引水、牽強付会であることは百も承知の上で、引き続き私は訴えていきます。

<おわりに:PR>
 弊会は、次の点を大事に日々の活動に取り組んでいます。
(1)放課後児童クラブで働く職員、従事者の雇用労働条件の改善。「学童で働いた、安心して家庭をもうけて子どもも育てられる」を実現することです。
(2)子どもが児童クラブでその最善の利益を保障されて過ごすこと。そのためにこそ、質の高い人材が児童クラブで働くことが必要で、それには雇用労働条件が改善されることが不可欠です。
(3)保護者が安心して子育てと仕事や介護、育児、看護などができるために便利な放課後児童クラブを増やすこと。保護者が時々、リラックスして休息するために子どもを児童クラブに行かせてもいいのです。保護者の健康で安定した生活を支える児童クラブが増えてほしいと願います。
(4)地域社会の発展に尽くす放課後児童クラブを実現すること。市区町村にとって、人口の安定や地域社会の維持のために必要な子育て支援。その中核的な存在として児童クラブを活用することを提言しています。
(5)豊かな社会、国力の安定のために必要な児童クラブが増えることを目指します。人々が安心して過ごせる社会インフラとしての放課後児童クラブが充実すれば、社会が安定します。経済や文化的な活動も安心して子育て世帯が取り組めます。それは社会の安定となり、ひいては国家の安定、国力の増進にもつながるでしょう。
 放課後児童クラブ(学童保育所)の運営支援は、こどもまんなか社会に欠かせない児童クラブを応援しています。

 弊会代表萩原ですが、2024年に行われた第56回社会保険労務士試験に合格しました。これから所定の研修を経て2025年秋に社会保険労務士として登録を目指します。登録の暁には、「日本で最も放課後児童クラブに詳しい社会保険労務士」として活動できるよう精進して参ります。皆様にはぜひお気軽にご依頼、ご用命ください。また、今時点でも、児童クラブにおける制度の説明や児童クラブにおける労務管理についての講演、セミナー、アドバイスが可能です。ぜひご検討ください。

 放課後児童クラブについて、萩原なりの意見をまとめた本が、2024年7月20日に寿郎社(札幌市)さんから出版されました。本のタイトルは、「知られざる〈学童保育〉の世界 問題だらけの社会インフラ」です。(わたしの目を通してみてきた)児童クラブの現実をありのままに伝え、苦労する職員、保護者、そして子どものことを伝えたく、私は本を書きました。学童に入って困らないためにどうすればいい? 小1の壁を回避する方法は?どうしたら低賃金から抜け出せる?難しい問題に私なりに答えを示している本です。それも、児童クラブがもっともっとよりよくなるために活動する「運営支援」の一つの手段です。どうかぜひ、1人でも多くの人に、本を手に取っていただきたいと願っております。注文はぜひ、萩原まで直接お寄せください。書店購入より1冊100円、お得に購入できます!大口注文、大歓迎です。どうかご検討ください。

 放課後児童クラブを舞台にした小説を完成させました。いまのところ、「がくどう、序」と仮のタイトルを付けています。これは、埼玉県内の、とある町の学童保育所に就職した新人支援員が次々に出会う出来事、難問と、児童クラブに関わる人たちの人間模様を、なかなか世間に知られていない放課後児童クラブの運営の実態や制度を背景に描く小説です。新人職員の成長ストーリーであり、人間ドラマであり、児童クラブの制度の問題点を訴える社会性も備えた、ボリュームたっぷりの小説です。残念ながら、子ども達の生き生きと遊ぶ姿や様子を丹念に描いた作品ではありません。大人も放課後児童クラブで育っていくことをテーマにしていて、さらに児童クラブの運営の実態を描くテーマでの小説は、なかなかないのではないのでしょうか。児童クラブの運営に密接にかかわった筆者だからこそ描ける「学童小説」です。ドラマや映画、漫画の原作にも十分たえられる素材だと確信しています。ご期待ください。

 「あい和学童クラブ運営法人」は、学童保育の事業運営をサポートします。リスクマネジメント、クライシスコントロールの重要性をお伝え出来ます。子育て支援と学童保育の運営者の方、そして行政の子育て支援と学童保育担当者の方、議員の方々、ぜひとも子どもたちの安全と安心を守る場所づくりのために、一緒に考えていきましょう。セミナー、勉強会の講師にぜひお声がけください。個別の事業者運営の支援、フォローも可能です、ぜひご相談ください。

(このブログをお読みいただきありがとうございました。少しでも共感できる部分がありましたら、ツイッターで萩原和也のフォローをお願いします。フェイスブックのあい和学童クラブ運営法人のページのフォロワーになっていただけますと、この上ない幸いです。よろしくお願いいたします。ご意見ご感想も、お問合せフォームからお寄せください。出典が明記されていれば引用は自由になさってください。)