学童保育所は、不登校の子どもに寄り添えることができるはず。子どもを支える新たな役割を担うことを目指そう。

 学童保育運営者をサポートする「あい和学童クラブ運営法人」代表の萩原和也です。子どもの育ちを支える学童保育、保護者の安定した生活を支える学童保育、そして社会を支える学童保育を支援する「学童保育運営支援」の重要性と必要性を訴えています。学童保育事業の質的向上のためにぜひ、講演、セミナー等をご検討ください。

 文部科学省が10月4日に、2022年度の不登校に関して調査結果を発表しました。メディアで相次いで報道されました。不登校の小学生は10万5112人ということでした。10月4日18時19分に公開された共同通信の記事を引用します。
「文部科学省は4日、2022年度の問題行動・不登校調査の結果を公表した。全国の国公私立小中学校で30日以上欠席した不登校の児童生徒は10年連続の増加となり、29万9048人と過去最多を更新。この2年間は前年度からの増加幅が2割を超え、計約10万人の大幅増となった。」
「文科省は「必ずしも学校に行く必要はないとの認識が広まったことなどが不登校増加の要因」と分析。」

 また、朝日新聞デジタルが10月3日20時34分に公開した記事には、次のような記載がありました。
「文科省はこども家庭庁と連携して、不登校といじめ対策の「緊急加速化プラン」を策定。一部は今年度中から実行に移す。プランでは例えば、不登校で学びにつながっていない子どもを支援する地域拠点の強化などを前倒しで行う。」

 これらのことで分かるのは、「不登校の子どもが増えている」ことと、「国が、不登校といじめ対策で緊急に対応を講じる」ということです。

 私は、不登校の小学生に対する支援に関して、学童保育所(放課後児童クラブ)も、一定程度の役割を果たせることができると考えています。子どもが不登校になる理由は様々ですが、これまでの実務経験で「学校には入れないけれど、学童なら行ける」という子どもとその保護者に多く接してきました。そのような場合には、学童保育所が、不登校の子どもに寄り添ってその子の日常を支えることを、学童保育所の新たな役割として課すべきだと私は考えます。

 放課後児童支援員は、子どもと家庭に寄り添うことが任務です。不登校で悩む、でも学童保育所でなら過ごせるという状態の子どもであれば、学童保育所で受け入れて、その子と保護者のサポートを行うことができるはずです。また、小学校や教育センター等との連携も緊密にできます。学童保育所を窓口に、関係機関とつなげることで総合的に不登校の子どもをバックアップする態勢を取ることができます。

 先の朝日新聞の記事には「不登校で学びにつながっていない子どもを支援する地域拠点の強化」とあります。ここも、学童保育所にその拠点の一部を担わせればよいと、私は考えます。放課後児童クラブは育成支援であって学習支援は目的としていませんが、近年はホームラーニングを取り入れて、家庭で行う程度の学習時間を確保する学童保育所が増えています。そのような場所であれば、学習支援の1つの形態として、学童保育所が不登校の子どもの学習支援に貢献できます。

 子どもが不登校になる理由は様々。ならば、不登校の子どもを支える施設、拠点も、画一的なスタイルではなく、様々なスタイルの施設が、幅広い要素に対応できるようにするべきでしょう。その1つとして、学童保育所を活用するべきです。社会資源は徹底して活用することがコストの削減にもなります。

 実際に学童保育所で不登校の子どもを受け入れるには、放課後児童支援員が不登校対応について新たに学び、研修する機会が必要ですし、何より、午前中の受け入れとするならその分の開所経費も必要です。ですが、それらの経費は膨大に膨らむとは思えません。何より、不登校の子どもの増加は危機的で、国全体が真剣にかつ迅速に対応するべきです。国家社会を支える土台をしっかりするためには、子どもの育ちに関する事項にしっかりと丁寧に対応することが重要です。

 学童保育所を不登校の子どもと向き合う施設の1つとして活用することを、国は検討するべきでしょう。

 「あい和学童クラブ運営法人」は、学童保育の持続的な発展と制度の向上を目指し、種々の提言を重ねています。学童保育の運営のあらゆる場面に関して、豊富な実例をもとに、その運営組織や地域に見合った方策について、その設定のお手伝いすることが可能です。

 育成支援の質の向上に直結する研修、教育の機会を提供するとともに、個々の学童保育所運営者様へ、安全安心な子どもの居場所づくりとその運営手法において、学童保育組織運営について豊富な経験を持つ代表が、自治体や学童保育運営事業者に講演や具体的な助言、アドバイスを行うことが可能です。もちろん、外部の人材として運営主体の信頼性アップにご協力することも可能です。

 子育て支援と学童保育の運営者の方、そして行政の子育て支援と学童保育担当者の方、ぜひとも子どもたちの安全と安心を守る場所づくりのために、一緒に考えていきましょう。どんなことでも「あい和学童クラブ運営法人」に、ご相談ください。子育て支援の拡充に伴い、今後ますます重要視されていく子どもの居場所づくり事業の充実のため、一緒に取り組んでいきましょう。

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