「打倒!小1の壁クエスト」第6話。うーんそうなのかぁ、やっぱり学童って、フシギがいっぱいなの?
学童保育運営者をサポートする「あい和学童クラブ運営法人」代表の萩原和也です。子どもの育ちを支える学童保育、保護者の安定した生活を支える学童保育、そして社会を支える学童保育を支援する「学童保育運営支援」の重要性と必要性、学童保育のあらゆる問題の解決を訴えています。
「打倒!小1の壁」クエストです。主人公は、来春にお子さんが新1年生となるご夫婦。学童保育の見学に行って、これまでのイメージが変わって少し安心したかも。しかしまだまだ、学童保育は、2人にとって未知の世界かもしれない?
~打倒!小1の壁クエスト~第6話:うーんやっぱり学童、フシギがいっぱい?
(前回までのあらすじ)入所申請書を手に入れて書類の準備に取り掛かった勇者ママと勇者パパ。書類提出の前に、学童保育の実態を知ろうと見学へ。そこではとても楽し気な雰囲気でほっとした2人でしたが。。。
勇者ママ「やっぱりこの目で見てみると、いろいろなことが分かって良かったわね」
勇者パパ「うん。あんなに子どもたちが楽しそうなら、うちの子もきっとうまく溶け込めると思うな」
勇者ママ「あとは利用の仕組みとか、そういうところを知りたいわね。運営本部に聞いてみようかしら」
勇者パパ「それはいいね。料金とか、利用時間とか、押さえておかないとね」
勇者ママ「じゃ、頼んだわよ」
勇者パパ「あ、はい」
勇者ママの言いつけは断れません。勇者パパは昼休みの休憩時間を使って、学童保育の運営本部に電話をしてみることにしました。確認することは、毎月の料金のこと、学童を使える時間帯のことが中心。延長料金があると説明書に書いてあったので、そのことも聞いておこうとチェックしました。
勇者パパ「もしもし、すみません、学童の仕組みについておうかがいしたいのですが。来春入所でこれから申請する者なんですが」
本部職員「学童の内容のことですか?入所申請書と一緒に説明書がダウンロードできますが、お読みいただけましたか?そこにあらかた、記載してございますが」
勇者パパ「ええ、いちおう、目は通しました。それで、料金のことや、時間帯についてもう少し知りたくて」
電話口の向こうで「またか」という雰囲気を醸し出しているように感じ取れた勇者パパ。まあ、こちらのようにたくさんの人から問い合わせがあるだろうからと良い方に解釈しつつ、「えっと、1万2000円が月額とあって、延長料金がさらにありますね。月額2000円、1日につき250円とあります。これはどのようなことでしょうか?1万2000円の月額には、夜7時までの料金は含まれないのは何故でしょうか?」と、聞いてみました。
運営本部「弊会の学童保育は放課後から午後6時が基本です。ずっと昔からそうなんです。ただ最近は仕事帰りで遅い人が多いので、特別に延長受け入れとして午後7時まで開所しています。午後7時までならお迎えに来れる日が多い場合は、事前に申請していただいた人について、月額2000円を事前にお支払いいただいています。時々しか午後6時を過ぎない方には、都度、250円をお支払いいただくことになります」
勇者パパ「今の時代、午後6時までにお迎えに行ける人ってそうそう多くないと思いますよ。うちもそうです。だからそうすると、事前に申請して月額2000円をお支払いすることになると思いますが、それでは基本料金と合わせて1万4000円になってしまいますが」
運営本部「そうですね、それはいろいろなご家庭がありますから。あ、1万4000円ではなくて、別途、毎日提供する、おやつの料金、これは実費負担分となりますが、それが2500円必要です。合計で1万6500円になりますから、ご注意くださいね」
「い、1万6500円!」と思わず口に出た勇者パパ。夫婦2人で働いて暮らすには確かに必要だから支払わないといけないけど、「なんか、ちょっと高くありませんか?」と、思わず言ってしまいました。
運営本部「いろいろご意見をいただいていますが、運営上、必要な料金ですので、ご理解ください」と、慣れた口調で返されました。
勇者パパ「必要な料金と言われればそうなのでしょうが、えっと、別の地域では、月1万円のところもあると聞いていますが、どうしてここの地域はそんなに高いんですか?」
運営本部「ええ、料金についてはいろいろご意見をいただいています。ただ、私たちとしても必要な料金設定ですから、ご理解をいただければ。減免制度として、就学援助対象世帯や、ひとり親家庭の場合は半額になりますが」
勇者パパ「うちは減免対象にはならないんで。そうですか。あと、午後7時にもし間に合わなかった場合、どうなりますか?」
運営本部「こちらとしては、何としてでも間に合うようにとしか申し上げられません。午後7時を過ぎたらお子さんを施設の外に出す、ということはもちろんできません。仮に、1か月のうちに延長閉所時刻の午後7時を過ぎてのお迎えが3回になりますと、その月末で強制的に退所処分とさせていただきますので、くれぐれもご注意ください」
ガーン。確かに施設側のルールは守らなければならないけれど、強制退所処分という措置もあるとは、説明書をもっとちゃんとよく読んで質問するべきだったと思いなおした勇者パパでした。3回か、うーん、今まで保育所の時はちょっと遅れても保育士さんたちは「次からはお願いしますね」と言われただけだったのに。。。
勇者パパ「あと、保護者会費は別途、とありました。先日、学童保育所に見学に行って、とてもいい雰囲気だったので、ぜひとも利用したいと思ったんですが、その、保護者会というのは、どういうものなんでしょうか?それにお金がかかるんですか?」
運営本部「弊会の学童保育所は、保護者の方々にも、運営の部分を担っていただいています。それは保護者会の仕事として取り組んでもらっています。その活動のための費用ですね。ただ月額の料金は、学童保育所ごとで若干の違いがあります。詳しいことは、入所が決まったのち、3月の直前説明会で職員から説明がありますので、そちらをお聞きください」
勇者パパ「ちょ、ちょっと待ってください。入所が決まる前に、知っておきたいのですが。ある程度のことは。大事なことだと思うのですが」
「ちょっと、お待ちくださいね」と言って運営本部の方は受話器から外れました。おそらく、上司や誰かに相談しているのでしょう。(入所が決まってから伝えるって、随分と変わった商慣行がいろいろあるんだな、学童保育は)と勇者パパは思いました。
数分後、「概略になりますがよろしいですか」と、先ほどの人から再び話が始まりました。「保護者会は、学童保育所で必要な業務の一部を職員と一緒に行っていただいています。書類の配布や緊急連絡などのお手伝いです。あと、夏休みや季節の行事についての参加もしていただいています。それらの活動に必要な料金を保護者会が独自に徴収しています。だいたい毎月500円前後のところが多いですが、クラブによっては1000円のところもありますし、だいたい4月に保護者会総会を開くことが多くて、そこで料金が変わることもあります。ですので料金については、入所が決まったのちの直前説明会でご確認してください」
帰宅して、運営本部から聞いた話を勇者ママに伝えた勇者パパ。2人して、「うーん」と、またも学童のフシギに顔を見合わせたのでした。
「またあのお方に聞いてみるか」と勇者パパ。「ま、話がきっと長くなるからそれは次回だね」
「やっぱり、学童はフシギがいっぱい」と思った2人。この、フシギなことがいっぱいあるのも、学童保育の新入所に挑む人たちの「小1の壁」と、言えるかもしれません。ただ、疑問点を解消しないことには、前に進めない。当然です。親にとって大事な大事な子どもが通うところなんですから。次回はどんな展開が?「打倒!小1の壁」のクエストで、小1の壁について学んで、一緒に打倒法を考えましょう。(たぶん続く)
「あい和学童クラブ運営法人」は、学童保育に関連する多くの問題、小1の壁の問題解決や、保護者の負担感といった学童保育に立ちはだかる多くの問題の解決について、学童保育の運営に関して具体的な実践と経験を積んだ代表が、具体的な解決策を提示することが可能です。
学童保育の運営についても、育成支援の質の向上に直結する研修、教育の機会を提供するとともに、個々の学童保育所運営者様へ、安全安心な子どもの居場所づくりとその運営手法において、学童保育組織運営について豊富な経験を持つ代表が、自治体や学童保育運営事業者に講演や具体的な助言、アドバイスを行うことが可能です。
子育て支援と学童保育の運営者の方、そして行政の子育て支援と学童保育担当者の方、ぜひとも子どもたちの安全と安心を守る場所づくりのために、一緒に考えていきましょう。どんなことでも「あい和学童クラブ運営法人」に、ご相談ください。子育て支援の拡充に伴い、今後ますます重要視されていく子どもの居場所づくり事業の充実のため、一緒に取り組んでいきましょう。
(このブログをお読みいただきありがとうございました。少しでも共感できる部分がありましたら、ツイッターで萩原和也のフォローをお願いします。フェイスブックのあい和学童クラブ運営法人のページのフォロワーになっていただけますと、この上ない幸いです。よろしくお願いいたします。ご意見ご感想も、お問合せフォームからお寄せください。出典が明記されていれば、当ブログの引用はご自由になさってください)