今は危急の時。学童保育の世界には危機的状況を突破する強い意志が必要。「ストップ!学童保育の貧困」

 学童保育運営者をサポートする「あい和学童クラブ運営法人」代表の萩原和也です。子どもの育ちを支える学童保育、保護者の安定した生活を支える学童保育、そして社会を支える学童保育を支援する「学童保育運営支援」の重要性と必要性を訴えています。学童保育の問題や課題の解決に向け、ぜひ皆様もお気軽に、学童保育に関するお困りごと、その他どんなことでも、ご相談やご依頼をお寄せください。講演、セミナー等をご検討ください。

 本日は2024年(令和6年)の仕事始めです。とはいっても、1月1日午前0時から仕事の人も大勢いらっしゃいますからね。福祉の世界は1年365日24時間、休み無しです。祝日、昼も夜も関係なく働いておられる方に感謝です。

 2024年、元日に発生した令和6年能登半島地震は、今なお被害の全貌が明らかではありません。マグニチュード7.6の大地震です。確実なのは、甚大な被害が生じていることです。現状では初動の救助体制が続いているので、まだ学童保育の分野でどれだけの被害が生じているのか、知る由もありませんが、建物や施設に相当の被害が出ていることを想定しておかねばなりません。この大災害に、学童保育の世界でも、募金の呼びかけが、県連協単位で動き始めているようです。
 岡山県学童保育連絡協議会はフェイスブックで、「状況を把握するにも、お金はかかる。迅速に動けるように力を合わせていきましょう。自然災害 学童保育支援募金。全国学童保育連絡協議会へ。」と、募金の呼びかけを行っています。奈良県学童保育連絡協議会もフェイスブックで「年初に起こった令和6年能登半島地震について奈良県連では学童保育の支援募金を行います。取りまとめて、全国連協を通じて被災地域へ届ける予定です。」と呼び掛けています。とても素晴らしいことだと思います。一方、全国学童保育連絡協議会のウェブサイトには、岡山県連の呼びかけにもあるように恒常的に災害への募金を呼び掛けるページはありますが、新着で特に動きはありません。

 こういった災害時に、被災してしまった方や組織を励ます、支えることは大事なことです。それが、業界からの支援であれば、より励ましとなります。連帯で支えられていることは不安を鎮め、事態を切り開く、前に進むチカラになります。業界で最も大きな集団、業界を取りまとめていく組織であるなら、真っ先に、支援と連帯を呼び掛けて、不安と悲しみに襲われている同じ世界で生きている人、組織を支える姿勢を打ち出すことです。それができている業界は、より強固な信頼を業界から集めることもできます。業界そのもののまとまりも強くなります。

 さて、地震のような自然災害ばかりではなく、学童保育、それも伝統的な学童保育、育成支援を大事にしている学童保育の世界には、いま、極めて深刻な、大災害級の危急の事態に見舞われています。

 いうまでもなく、営利企業の指定管理者が急増していることです。このことに対し、個々のレベルでの集会、会合において、相次いで営利企業が学童保育の指定管理者となることに対し現状の報告や考えられる対応策を話し合って意見交換をすることはありますが、それはあくまで、身内だけの動きであり、私からみれば「仲間うちで嘆き合ってそれでおしまい」のレベルに終始しています。

 指定管理者制度によって営利企業が公の福祉の施設の運営を委ねられることは、今後も当たり前のように続くでしょう。そのことによる弊害を指摘し続けて国民世論に「やっぱり、少しは修正が必要だよね」という意識を根付かせる地道な活動を続けつつ、個別に起こる悲惨なケースに対しては、業界をあげて支援したり連帯したりという動きが、この学童保育の世界には、なかなか見られません。結局は、地元の運営者や個々の連絡協議会といった運動団体だけが孤軍奮闘しているだけです。大変残念です。

 確かに学童保育の世界はその中身がバラバラです。すべてが同じ事業態様ではありません。学童保育に関わる人や勢力の全部が、保護者が運営に参画する形式を理想的な運営形式だと考えているわけではありません。すでに企業が運営するクラブが多数あり、そこで働いている人も大勢いる。そもそも公営学童も、社会福祉協議会が運営する学童もたくさんあり、そこに勤めている学童保育職員の意見や考え方は、なかなか表に出てきません。同様に、株式会社が運営する指定管理者学童に勤めている人の本音や苦境も、なかなか見えてきません。

 しかし、少なくとも、業界をまとめていくという任を自認しているなら、自らの理想とするスタイルとは違う世界であっても、同じ業界である以上、支援や連帯の声を強く届けることぐらいは、しなければなりません。自らの理想とするスタイルと違うことをもって、そこで何が起こっても特に見ようとしない態度は、私には残念です。

 広範囲で学童保育所を運営する企業が指定管理者制度のもと、学童保育所の運営を手掛ける例は、これから急増するでしょう。得てして、拡大局面というのはそのスピードはすさまじいものです。私は、営利企業の指定管理者制度による学童保育を絶対的に否定するものではありません。育成支援の充実が図られ、職員の雇用が安定しかつ職業生活が充実するような適切な賃金水準や労働環境が確保できるなら、株式会社であろうが公営であろうが、事業者の形態はどうでもいいと思っています。ただ現状において、広範囲で学童保育所を運営する企業における育成支援の内容や、職員雇用の条件が劣悪であることがあまりにも多すぎるので、現状ではその拡大につながる局面を転換する必要があるだろうと思っているだけです。もっとも、公営学童もまた、育成支援も職員雇用条件もひどすぎるところが多いので、ひどい公営学童がひどい営利企業の指定管理者学童になって種々の条件が改善した、ということがあるのは、悲惨な話です。

 今も例えば愛知県津島市では個別の「抵抗活動」で、企業の指定管理という巨大な大波に抗っている状況です。それでもまだ必死に活動をできていること自体が奇跡的だと私は思います。その他、多くの地域で100以上の単位が一気に営利企業の指定管理者となった地域では、どうなっているのでしょう。

 現状を放置すれば、手取り賃金10万円台半ばの契約職員による学童保育所が年間数百の単位で増えていきます。「学童保育の貧困」を食い止める2024年にならなければなりません。ストップ!学童保育の貧困、です。

 育成支援を大事にした学童保育所、かつ、社会に必要とされる学童保育所を安定的に運営するために「あい和学童クラブ運営法人」が、多方面でお手伝いできます。弊会は、学童保育の持続的な発展と制度の向上を目指し、種々の提言を重ねています。学童保育の運営のあらゆる場面に関して、豊富な実例をもとに、その運営組織や地域に見合った方策について、その設定のお手伝いすることが可能です。

 育成支援の質の向上に直結する研修、教育の機会を提供するとともに、個々の学童保育所運営者様へ、安全安心な子どもの居場所づくりとその運営手法において、学童保育組織運営について豊富な経験を持つ代表が、自治体や学童保育運営事業者に講演や具体的な助言、アドバイスを行うことが可能です。もちろん、外部の人材として運営主体の信頼性アップにご協力することも可能です。

 子育て支援と学童保育の運営者の方、そして行政の子育て支援と学童保育担当者の方、ぜひとも子どもたちの安全と安心を守る場所づくりのために、一緒に考えていきましょう。どんなことでも「あい和学童クラブ運営法人」に、ご相談ください。子育て支援の拡充に伴い、今後ますます重要視されていく子どもの居場所づくり事業の充実のため、一緒に取り組んでいきましょう。萩原は2024年春に「知られざる学童保育の世界」(仮題)を、寿郎社さんから刊行予定です。ご期待ください!良書ばかりを出版されているとても素晴らしいハイレベルの出版社さんからの出版ですよ!

 (このブログをお読みいただきありがとうございました。少しでも共感できる部分がありましたら、ツイッターで萩原和也のフォローをお願いします。フェイスブックのあい和学童クラブ運営法人のページのフォロワーになっていただけますと、この上ない幸いです。よろしくお願いいたします。ご意見ご感想も、お問合せフォームからお寄せください。出典が明記されていれば、当ブログの引用はご自由になさってください)