学童保育料の全国平均はいくらですか

 学童保育所の利用料金は、運営の形態や事業内容によって大幅に異なります。市区町村が違えば利用料金はまったく異なりますし、同じ市区町村内でも運営形態や事業内容が異なれば同様に全く異なることを、まず基本的な知識として押さえておきましょう。よって、全国平均の値には格別な意味はありません。
 また、「学童保育所」と呼ばれる施設には、「放課後児童クラブ」である学童保育所と、放課後児童クラブではない学童保育所の2つの形態があります。それによって利用料は大幅に異なることも注意が必要です。

 その上で利用料について説明しますとおおむね次のようになります。
・公営の施設=おおむね3,000~8,000円
・公設民営の施設、又は民設民営でも市区町村が補助金を交付している施設=低い方は3,000~8,000円(公営施設を民営化した場合)。高い方では10,000~15,000円(保護者運営の施設が由来の場合が多い)
・放課後児童クラブではない学童保育所で、主に勉強やスポーツに特化した施設(通称「民間学童保育所」)=30,000~50,000円。送迎や夕食付サービスを選択すると10万円ちかくになることもある

 学童保育所は市区町村ごとに運営形態がまったく異なりますので、正確な利用料については必ず地元の市役所や役場に問い合わせることが重要です。

 なお、国の調査では次のようなデータがあります。(令和4年度子ども・子育て支援推進調査研究事業 放課後児童クラブの運営状況及び職員の処遇に関する調査 報告書 みずほリサーチ&テクノロジーズ株式会社)
 年額平均の児童1人あたり年間の平均利用料
 公立公営=45,271円 ※公立公営とは、いわゆる公営の施設
 公立民営=78,484円 ※公立民営とは、市区町村が施設を設置して運営は民間企業・団体が行っている施設
 民立民営=99,774円 ※民立民営とは、施設の設置も運営も民間企業・団体が行っている施設。ただし運営に際しては補助金が交付されている。

 公立公営の利用料が低いのは、「開設時間が短い施設が多いことで経費が少なくて済むので利用料を抑えている」「職員の賃金が低いので人件費が少なく済むので利用料も抑えている」「自治体が運営経費を負担している(つまり他の住民の税金で補っている)」ことが考えられます。
(運営支援による「放課後児童クラブ・学童保育用語の基礎知識」)